ウィーン発ミュージカル「ダンス・オブ・ヴァンパイア」を観てまいりました。
このミュージカルは、映画『ロマン・ポランスキーの吸血鬼』を原作とするコメディ・ミュージカル。
あまり予習せずに行ったせいか、かなり面白かった。
下の画像は、劇場に入ってすぐの所にどーんと貼られている伯爵様のどでかいパネル。
ポーズ決まりすぎです。

この伯爵様を筆頭に、メインキャラクター全員がとても濃ゆい。
クロロック伯爵(山口祐一郎)
チラシ見た瞬間から「似合いすぎ…(汗)」と思っていたが、生で見てもやはり似合っていた。
引きずるくらい長いマントがこれほど似合う日本人も珍しい。
大きな羽を生やして空から登場したりと、かなり派手な吸血鬼だ。
1幕最後に、伴奏2フレーズ分のロングトーン(+最後に声量UP)を披露して拍手喝采。
2幕のソロナンバーはフルパワー&ファルセット高音。
相変わらず、すげぇよ、この人。
アブロンシウス教授(市村正親)
眼鏡とヒゲと眉毛と珍妙な白髪カツラのせいで、チラシでもWebでも舞台上でも
パッと見て誰が演じているのか判らないくらいの変身っぷり。
声を聞けば、市村さんだと判るのだが。
教授のキャラクターを表現しきった、パンフレットの表情とポージングは素晴らしいの一言。
妙に大きな靴が、変な(しかし、とてもキレのいい)動きを強調していてGOOD。
「人類のため」というナンバーは、息が切れそうな歌詞のコミカルだけど難しい曲です。
サラ(大塚ちひろ)Wキャスト
パンフレットより生で見たほうが可愛いね、この人。
高音がつらそうな箇所が1つだけあった以外は、歌も問題なし。
好奇心ゆえ危険に飛び込んでゆくのだが、バカに見えないようにしないといけないので
そこが難しい役かも。そこは問題なかったのでOK。
助手・アルフレート(泉見洋平)Wキャスト
チラシやWebのカツラは、何かの罰ゲームですか?
舞台で見たら普通だったが。歌唱力はよろし。あまりにも情けない助手君ですが。
宿屋の亭主・シャガール(佐藤正宏)
娘を心配して歌う『きれいな娘を持ったなら』は、いい歌なんだけど
そこはコメディ。後半は結構、怖い。
ヘルベルト(吉野圭吾)
おかま役の人を、久しぶりにキモいと思いましたよ。
2幕の衣装は上半身スケスケのTバックですか。生足が艶かしい。
カーテンコールでも、その動きを変えない徹底した役作りはすごい…というか怖い。
せむし男・クコール(駒田一)
セリフは「ウガー」とか、聞き取れないものばかりの難役。
ですがジャスチャーだけでも、そうとうコミカルです。例えば、
棺おけを背負って運ぶ→重いので持ち直す→歩き出す→コケる→棺おけの下敷き(お約束)
とか。
幕間に出てきて、うちわと箒で紙ふぶきの残りをお掃除。
「きまぐれお掃除コーナー」として日替わりネタで好評らしい。
時々、生演奏付きでいろいろやってくれるようです。
アンサンブルだと、タイトルに『ダンス』とあるように振り付けがかなり凶悪。
特に2幕「悪夢」のシーン。ダンサーの皆さんは、踊り狂ってらっしゃいました。
あと、どうやったらあんな関節がおかしくなった様な動きができるのか。
コーラスも迫力〜。
最近の東宝ミュージカルは、コーラスでハズレがないので嬉しい限りです。
装置では、ヴァンパイアが鏡に映らないトリックが好き。どうやってるんだろうアレ。
フィナーレナンバーは、完全にライブ会場のノリ。
二階に居たので一階の様子はよく分かりませんが、前の方はみんなスタンディング。
思わず私もスタンディング。
いや、だって、伯爵様が「はい、立って〜。2階も立って〜。」というジェスチャーをするから…。
■ダンス・オブ・ヴァンパイア
ラベル:Musical
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